3年間とりあえず走り続けた東アジア平和大使プロジェクト。
3年間の最後、そして2022年事業年度の締めくくりは対面、食事会。
東アジアの国民感情について語る、わたしとあなたのもやもや。
南麻布の偶然見つけたイタリアンレストラン、PACEにて開催。
コミュニティ(Global Shapers、Wake Up Japan、LINEグループ)、
国籍(日本・韓国・中国)、所属(学生・社会人)、専門性(アカデミア、政治、ビジネス)ジェンダー。
多様な8名の参加者に参加をしていただいた。
使用言語は日本語で、以下の構成で2時間対話を中心に実施した。
リソースとしては私から内閣府の外交に関する世論調査の最新版(2023年2月公開)を紹介。
私からまとめた要点としては、2つの世論調査の設問、それぞれ数点ある。
なかなか今回の結果は日韓関係では希望が持てるものだったという印象。
ユン大統領/岸田首相の日韓首脳会談も先日あり、
かつユン大統領は国内で日韓関係が新たなフェーズに動き出していることを強調している。
今年の冬に行われる世論調査では、もしかすると半数以上の回答者が「親しみを感じる」という傾向になる可能性もあるのでは・・・。
▽世論調査はこちら
人に親しみを感じますか?:有効回答数(7)
一方で、韓国政府に対しては親しみを感じる/どちらかというと親しみを感じる、
という回答が存在する。
このうちの1票は、実は私だ。どちらに入れたかはなんとなくふせるが、
恐らくこのプロジェクトをしてから初めて、「政府」に対して親しみを感じている。
ユン大統領の徴用工問題解決への姿勢を見て、とても大人な対応だと思った。
岸田首相がその姿勢を「評価する」という言葉で反応していたのを見て、私は残念な気持ちになった。
評価という言葉はどこか適切ではない。
相手の痛みに寄り添う必要がある当事者がいるこのような問題で、
どちらかが上かのように捉えられる「評価」という表現ではなく、
より連携を表せるような言葉はなかったのだろうか。
対話は発言したい人が、食事を食べながら自由に発言する形式をとった。
当初は2グループに分けることも考えたが、8人で会話が進んだため流れに身を任せ、最初から最後まで全員での時間とした。
対話の内容としては大きくは2つの内容に分けて実施。
<国民感情について>
参加者が発言した要点については以下。
カードに記載された設問をまずは紹介したい。
このうち、一番最初の2つを実施することができた。
「自分の世代の責任って何?」についての対話要点は以下となる。
「自分の国の自慢をするとしたら、何?」についての対話要点は以下だ。
これは回ごとにためていき、プロジェクトで継続的に活用したいと思っている。
今回、参加者の対話を通し、次年度事業へ向けてのアイデアや具体的にお願いしたい事が私自身、持てたことが非常によかった。
参加してくれた人と一緒になり、参加者から例えばリソースパーソンへ、
コミュニティが上手く循環していく事を大切にしたい。
色々な人の力を合わせることで、この三年間できなかったことを可能にし、
次の三年、より異なる人たちと、活動したいと思う。
そこで数(インパクト)を大事にしていくのかどうか、は走りながら、考えよう。
3年間、関係してくださった人すべてに、まずは深くお礼を申し上げたい。
Wake Up Japanの運営メンバーだけではなく、
この三年の登壇者、アイデアをくれた友人、協力してくれた団体・コミュニティ、そして時間をさかのぼるのであれば世界各国で出会った私の今をつくってくれた素晴らしい友人たち。
コロナで韓国や中国への渡航ができなかったこの3年間を乗り越えた自分自身にも、拍手!笑
全てを丁寧に、やりたいことを100%できたわけではないことは反省として付け足したい。
それでも、このプロジェクトに関わる時間は私にとって最高に楽しく、満たされ、学びにあふれた時間であったし、これからもそうである。
次年度事業は6月よりまた開催する。
戦後80年へ向け、何か社会に寄与できるような、そんな動きを伴える次の3年にしたい。
重ねて、関係各所の皆様、ありがとうございました。
今後も共に活動できますように。
3年間の最後、そして2022年事業年度の締めくくりは対面、食事会。
東アジアの国民感情について語る、わたしとあなたのもやもや。
南麻布の偶然見つけたイタリアンレストラン、PACEにて開催。
コミュニティ(Global Shapers、Wake Up Japan、LINEグループ)、
国籍(日本・韓国・中国)、所属(学生・社会人)、専門性(アカデミア、政治、ビジネス)ジェンダー。
多様な8名の参加者に参加をしていただいた。
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開催&当日構成
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互いに対する国民感情が「親しみを感じない」とする回答が半数以上を占める状況が続く中、
国や世代、所属によって異なる文脈と価値観に触れながら自分自身の考えを整理し、
相手との違いに気づく時間にすることを目的として設定。
国や世代、所属によって異なる文脈と価値観に触れながら自分自身の考えを整理し、
相手との違いに気づく時間にすることを目的として設定。
使用言語は日本語で、以下の構成で2時間対話を中心に実施した。
- アイスブレーク:自己紹介(全員)
- イントロダクション:本日について、リソースの紹介(主催者)
- 対話:国民感情について、もやもやについて(全員)
- 全体感想(全員)
私からまとめた要点としては、2つの世論調査の設問、それぞれ数点ある。
韓国・中国に対して親しみを感じますか?
- 対中国は81.8%(微増)の日本人、対韓は53.7(減少)の日本人が「感じない」と回答
- 双方において18~29歳の若い世代は他の世代と比較し、「感じる」(対中28%、対韓は64.7%)と回答する割合が多い
- 中国:男女で「親しみを感じる」の回答格差はわずか。年齢全体では親しみを感じないが上がっている。
- 韓国:女性は52.1%が「親しみを感じる」と回答。30~39歳の年齢層も親しみを感じる傾向が54.7%。
両国関係は重要だと思うか(今後の日本と中国/韓国との関係の発展は、両国や、アジア及び太平洋地域にとって重要だと思いますか、それともそうは思いませんか。 )
- 中国については73.5%(微減)、韓国に対しては68%(増加)が「重要だと思う」と回答
- 中国:全世代で「重要だと思う」という割合が高い(18~29歳:84.7%、70歳以上65.8%)
- 韓国:女性は男性より重要だと思う割合が多い(72.9%対62.3%)、全世代で「重要だと思う」という回答が半数を超える(18~29歳:77.3%、40~49歳59.2%)
ユン大統領/岸田首相の日韓首脳会談も先日あり、
かつユン大統領は国内で日韓関係が新たなフェーズに動き出していることを強調している。
今年の冬に行われる世論調査では、もしかすると半数以上の回答者が「親しみを感じる」という傾向になる可能性もあるのでは・・・。
▽世論調査はこちら
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参加者の認識
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政府に親しみを感じますか?:有効回答数(6)せっかく多様な参加者に集まってもらった&対面での開催になったため、
いつものアクションボードをシールを貼ってもらう形で実施した。
一応回答は任意、紙をまわす形式としたので、誰が何を回答したのか(或いは回答していないのか)は記録をとっていない。
改めて4つの設問と回答結果を文字に起こす。
東アジアに親しみを感じますか(回答は任意)
<中国>
政府に親しみを感じますか?:有効回答数(6)
人に親しみを感じますか?:有効回答数(7)
<韓国>
いつものアクションボードをシールを貼ってもらう形で実施した。
一応回答は任意、紙をまわす形式としたので、誰が何を回答したのか(或いは回答していないのか)は記録をとっていない。
改めて4つの設問と回答結果を文字に起こす。
東アジアに親しみを感じますか(回答は任意)
<中国>
政府に親しみを感じますか?:有効回答数(6)
- 親しみを感じる(0)
- どちらかというと親しみを感じる(0)
- 親しみを感じない(3)
- どちらかというと親しみを感じる(2)
人に親しみを感じますか?:有効回答数(7)
- 親しみを感じる(2)
- どちらかというと親しみを感じる(2)
- 親しみを感じない(0)
- どちらかというと親しみを感じる(0)
<韓国>
- 親しみを感じる(1)
- どちらかというと親しみを感じる(1)
- 親しみを感じない(1)
- どちらかというと親しみを感じる(3)
人に親しみを感じますか?:有効回答数(7)
- 親しみを感じる(4)
- どちらかというと親しみを感じる(3)
- 親しみを感じない(0)
- どちらかというと親しみを感じる(0)
一方で、韓国政府に対しては親しみを感じる/どちらかというと親しみを感じる、
という回答が存在する。
このうちの1票は、実は私だ。どちらに入れたかはなんとなくふせるが、
恐らくこのプロジェクトをしてから初めて、「政府」に対して親しみを感じている。
ユン大統領の徴用工問題解決への姿勢を見て、とても大人な対応だと思った。
岸田首相がその姿勢を「評価する」という言葉で反応していたのを見て、私は残念な気持ちになった。
評価という言葉はどこか適切ではない。
相手の痛みに寄り添う必要がある当事者がいるこのような問題で、
どちらかが上かのように捉えられる「評価」という表現ではなく、
より連携を表せるような言葉はなかったのだろうか。
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参加者の対話
==============
対話は発言したい人が、食事を食べながら自由に発言する形式をとった。
当初は2グループに分けることも考えたが、8人で会話が進んだため流れに身を任せ、最初から最後まで全員での時間とした。
対話の内容としては大きくは2つの内容に分けて実施。
- 国民感情について
- もやもやについて
<国民感情について>
参加者が発言した要点については以下。
- マスコミのインパクト。情報をどこで得ているかは大きい。
- 内閣府の世論調査では日朝調査もあるが、実施している年とそうでない年がある。
- データから読み取れることはあるが、マクロな視点も見たい。例えば近年、韓国人の方が個人として購買力が強いというニュースがある。これはある種、言い方はすごく悪いが、日本の中で特定の層を刺激する。韓国より日本のが上だという意識がある人がいる。大きい経済の流れが個人に影響している。
- 日韓、日中の交流の非対称性を感じる。
- 個人的には、全員が例えば中国に興味を持たなくてもいいし、持つものでもないと思う。傾向として日本人は留学なども含め、外に一般的に興味がないのでは。
- 中韓関係で言うと、中国から韓国については少し見下した感がある。昔の属国、というような。
- 韓国から中国は、親しみ、というよりは「重要である」という認識が強い。
- アメリカで留学すると東アジアの人たちは仲良くなる。
カードに記載された設問をまずは紹介したい。
このうち、一番最初の2つを実施することができた。
- 自分の世代の責任って、何?
- 自分の国の自慢をするとしたら、何?
- 東アジアの連携!推進するには?アメリカの存在をどう考えたらいいか?
- 国を愛するとは?
- 互いの国で好きなこと、尊敬できることは?
- 日本人が自分の友達に、「韓国・中国に対してどう思う」を聞くか?
- 領土問題どう思っている?
- 互いの国に責任を感じてほしいことは?
- 政府が怖い?
- 保守とは?
- 中韓関係ってどうなの?
「自分の世代の責任って何?」についての対話要点は以下となる。
- そもそも「責任」で思い浮かべることが人それぞれ違う。
- (上記の投げかけに対して)アメリカの友人に原爆について知らないといわれると悲しい気持ちになる。
- こういう話題に興味のある人だけではなく、ない人にも聞いてみたい。もやもやを恐れずに直面していくことが大事。
- (上記の発言に対して)玄関と通りのあいだ、というアートパフォーマンスがある。それに近そう。
- 責任という言葉が嫌い。
- 日本語の「責任」という言葉が、問題を難しくしているのではないかと思う。責任を果たす、というように、終わりがあることが難しい。英語ではresponsibility。応答する、responseする、ということ。
- (上記の発言に対して)高橋哲也という人が、「応答責任論」ということを言っている。これは応答する責任があるということで、近いのでは。また、日本人はこの話が出ると、「批判されている」と感じてしまう人が多い気がする。批判ではなく、例えばドイツのように、人類全体の教訓として受け止める、という意識に持っていくにはどうしたらいいのか。
- (上記の発言に対して)日本は、日本と日本以外と受け取ってしまう。
- 戦後、日本は考える機会が少なかったのでは。
「自分の国の自慢をするとしたら、何?」についての対話要点は以下だ。
- 中華料理。何を食べてもおいしい。
- 韓国はエンターテイメント、K-POPでは?
- 82年生まれ、キム・ジヨンを読んだ。とても良かった。日本人女性としても同じ問題として共感することがあった。
- (上記の発言に対して)映画と小説では結末が違いおもしろい。最近は書店で韓国の小説もよく見かけ、これは以前は想像できなかったこと。同じ文脈が日韓を結び付けている。
- 日本は治安。なくしても物がかえってくる。
- コミュニティを見つけた感がある。
- ある意味似たような人が本日も集まっているので、(良い意味でも悪い意味でも)いい話しかできない。異なる人と共通の話題でつながりたい。仲良くなりたい。
- 日本人が多かったが、学生や社会人もおり、多様であった。
- がっつり対話と対面はここ数年(このような話題では)ほとんどなかったので、雰囲気が楽しかった。責任と歴史の色々な話を聞けた。責任を重くとらえすぎていたなと思った。
- おもしろい問いがたくさんあった。
- 責任の話は学び。
これは回ごとにためていき、プロジェクトで継続的に活用したいと思っている。
今回、参加者の対話を通し、次年度事業へ向けてのアイデアや具体的にお願いしたい事が私自身、持てたことが非常によかった。
参加してくれた人と一緒になり、参加者から例えばリソースパーソンへ、
コミュニティが上手く循環していく事を大切にしたい。
色々な人の力を合わせることで、この三年間できなかったことを可能にし、
次の三年、より異なる人たちと、活動したいと思う。
そこで数(インパクト)を大事にしていくのかどうか、は走りながら、考えよう。
==============
次年度2023について
==============
3年間、関係してくださった人すべてに、まずは深くお礼を申し上げたい。
Wake Up Japanの運営メンバーだけではなく、
この三年の登壇者、アイデアをくれた友人、協力してくれた団体・コミュニティ、そして時間をさかのぼるのであれば世界各国で出会った私の今をつくってくれた素晴らしい友人たち。
コロナで韓国や中国への渡航ができなかったこの3年間を乗り越えた自分自身にも、拍手!笑
全てを丁寧に、やりたいことを100%できたわけではないことは反省として付け足したい。
それでも、このプロジェクトに関わる時間は私にとって最高に楽しく、満たされ、学びにあふれた時間であったし、これからもそうである。
次年度事業は6月よりまた開催する。
戦後80年へ向け、何か社会に寄与できるような、そんな動きを伴える次の3年にしたい。
重ねて、関係各所の皆様、ありがとうございました。
今後も共に活動できますように。
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