緊急事態宣言も明けた本日土曜日の午前、
第36回日韓学生会議の渉外をご担当されている石田さんにご協力いただき、
東アジア平和大使プロジェクトv.2を開催。

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第一回は団体理念や事業概要だったので、今回からがゲストを呼んでの初回の開催。

▽第一回の様子はこちら


日韓学生会議のことは名前は聞いた事があったものの、
コンタクトを取ったことはこれまでなく、問い合わせをして今回の回が実現。
今年は私の身の回りだけではなく、事業に関わってくださる人や団体を増やすために、
知り合いだけに留まらず、外へのお声がけも行っていこうと思っている。

当日は総計で11名(運営含む)にご参加頂いた。

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日韓関係について、参加者の認識
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石田さんのお話の前に、参加者の皆さんに日韓関係について3つ、以下を尋ねてみた。

1.韓国政府に親しみを感じる(1つ選択)
  • 親しみを感じる
  • どちらかというと親しみを感じる
  • 親しみを感じない
  • どちらかというと親しみを感じない
2.韓国人に親しみを感じる(1つ選択、選択肢は同上)

3.私にとって日韓と言えば・・・(キーワードを複数選択してもらう)

内閣府の外交に関する世論調査と比較ができるよう、「親しみ」についてがメインの設問。
内閣府の世論調査から変えたのは「韓国について」を、「政府」と「人」の2つに明確に分けた事。
もう1つの設問は、日韓と聞いて何に関心があるかを、キーワードより当てはまるものを複数選択で選んでもらった。

回答数と結果は以下の通り。

1.韓国政府に親しみを感じる(1つ選択、有効回答5)
  • 親しみを感じる
  • どちらかというと親しみを感じる
  • 親しみを感じない:1
  • どちらかというと親しみを感じない:4
2.韓国人に親しみを感じる(1つ選択、有効回答7

  • 親しみを感じる:4
  • どちらかというと親しみを感じる:3
  • 親しみを感じない
  • どちらかというと親しみを感じない

3.私にとって日韓と言えば・・・(キーワードを複数選択してもらう、有効回答7

  • 政治・歴史:6
  • エンターテイメント(K-POP,韓ドラマ):6
  • 食文化:5
  • 旅行:4
  • 人:4
  • 経済(ビジネス等):2
  • 文化全般:2
  • テクノロジー・イノベーション:2
  • 韓国伝統文化:1

やはり当たり前だけれど、政府に対する認識と、
人に対する認識というのは異なるなぁということを再確認。

興味深いのは、日韓についてのキーワードが、
エンターテイメントは日常に根差している部分も多いので上位にくるかと思ったけれど、
政治・歴史が直球で上位に来るとは思わず。
対話の場だからか、今回の場の特性かもしれない。

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若い世代が紡ぐ日韓関係
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石田さんは、彼女の世代からみた日韓関係と、
ご自身について、そして日韓学生会議についての3つをお話しして下さった。

  • 様々な情報がある中で、情報を見極める、情報に惑わされない、得る情報によって考えることが異なる
  • 若い世代は幅広く考えられる(多様なデジタルツールがあることが関係)。一方で少し上の世代はTVのニュースをメインに考える方が多いように感じる
  • 直接話す、自分の目で確かめるという人が増えている(実際に国に行く、交流に興味)
  • 韓流ブームはこれまで1~4派までがあり、ある程度日韓関係に左右はされるものの、例えば李政権の竹島上陸があった2012年、訪韓数(日本から韓国へ行く人数)は増えている
  • 日韓の様々な分野で様々な関心をもつことが双方にとって大事なのではないか
  • 日韓学生会議は今年8/7~8/15、オンラインで開催。(8/15に特別な意図はあるのか、という私からの質問に対して)特に意図があったわけではなく、気にせずこの日程になった。
  • 日韓学生会議の参加者は、美術や理系の方もおり、日韓関係についてメインの関心がある人だけというのではなく、単純に楽しみたい、学びたいという参加者もいる
途中、日韓の若者がYoutubeに挙げている動画を2つ上映。(詳細は後述!)

等身大の若者が日韓関係をどう捉えているのか、リアルに感じることができる。
もちろんそれは1つの切り取った意見かもしれないけれども、
個々が思っている日本や韓国を発信できる、良い時代にきたなとしみじみ。

日韓学生会議の最終日が終戦記念日となっていることに、意図はなかったというのが、
1つ、象徴的なのかなぁと勝手に感じた。
その日をお互いが過ごすことに居心地の悪さを感じない時代が、来ているのかもしれない。
これは私もその日に場づくりをする上で、考えたい。

発表の後、会場の参加者との対話では日韓関係の率直な、ある意味つっこんだ話題が展開され、
とてもいい場だった。
  • 心を閉ざしている人には、(世代や異なる価値観)をごちゃまぜにする機会は難しいかもしれない。①個人レベルの交流で解像度を落とす(韓国の〇〇さん)②ビジネスや新しいサービスを作り、それぞれの国のイメージを刷新していくのが良いのでは
  • 没入感が高まったときに人は変わる。一方で、日本は臭いものにふたをする文化がある。
  • Youtubeに挙げられている動画には、フレンドリーなものももちろんあれば、ある種保守的な(色のことなった)ものもある。どちらのほうが多いんだろうか。そしてどのように扱っていけばいいのだろう。
  • BTSのメンバーの一人が原爆のT-Shirtを着て大きく報道されたことがある。日本側のファンはBTSを擁護する声が大きい一方で、日本社会からは非難があった。ここでも分断が見られた。個人的に、ファンであっても、BTSの擁護だけをする、というのは違うと感じた。
  • 私達の世代の責任はなんだろうか。そもそも責任を負っているのか、負うならどのように負うのか?
  • 外国人の友人に、ドイツの同盟国として、日本のナチに対する責任をどう考えるか、と聞かれたことがある。
  • 教育は関係構築に大きく影響すると考える。共通の歴史を作っていく努力をすることが大事ではないか。
戦争を経験していない私たちの世代の責任の話は、特にこの事業でも考えたい事の1つ。
戦争は終わったけれども、例えば在日の方々に対する日本社会への視線や、
残り少なくなった日韓、アジア、世界中の戦争当事者の人達の声をどう伝承していくのか。

私は個人的に、私が見てきた事、経験してきた事、それをどう捉え、感じたのかを、
伝える責任があると思っている。

東大の高橋哲哉教授は、戦争責任論の中で、「応答責任」という概念を述べられている。
私はその概念を、高橋教授の「責任について」という本で学んだ。



一部、引用したい。

「知ってしまったら応答する責任が生ずるだろうと。応答可能である以上、応答するかしないかが問われているだろうと(p.109)」


私は「応答する」を選択し、その中から、東アジアの、特に慰安婦問題や国民感情について優先して選択をしてきた。
それぞれが心ひきつけられる分野から、伝承をしていけると、社会は少しずつかわるのではと思っている。


ゲストを呼んでの初回、とてもいいスタートが日韓学生会議の石田さんや皆さんのおかげで切ることができた。
次回は7月15日、今年は早め早めにプランニングをしているため、
余裕を持って(笑)場づくりができている!

是非多くの方に参加頂きたい^^

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おすすめリソース
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最後に、プレゼンの中で紹介して下さったYoutube動画を2つと、
日韓学生会議がまだまだメンバー募集中とのことで、SNSをご紹介。
ご興味ある方はどうぞ!

  • 初めて日本に来た韓国人若者の本音を聴いて驚いた‼︎ 일본여행

  • 【韓国旅行】目の前でさばく!超新鮮、海鮮!海女村で贅沢にウニ・サザエ・ホヤ・ナマコとキンパを食べる【モッパン 】


  • 日韓学生会議
Twitter : jksc―japan
Instagram : jksc-36


☆東アジア平和大使プロジェクトについて☆

▽今回の概要報告(WUJ公式HP)

▽2021年度:第一回の報告(当ブログ、事業詳細含む)